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お店でSpotify・Apple MusicをBGMに流してもいい? 規約と著作権の確認点

2026年11月6日 · 店舗・クリニックで流す音と映像の権利について

店舗の音響設備・スピーカーと音楽再生機器
店舗の音響・再生環境イメージ。個人向け音楽配信サービスを店内で流す際の利用規約と著作権(公衆送信権)の注意点を整理します。

カフェや美容室、クリニックの待合室で、普段使っているスマートフォンの Spotify や Apple Music、Amazon Music などをスピーカーにつないで流せたら手軽です。 ただ、個人向けの音楽配信サービスをお店の BGM に使うことには、アプリの利用規約と音楽の著作権という 2 つの壁があります。

ここでの説明は一般的な情報で、法的な助言ではありません。具体的な判断は、各サービスの利用規約や、著作権管理団体・専門家への確認をおすすめします。 規約や制度の内容は 2026 年 11 月 6 日時点で確認したものです。

1. 各サービスの利用規約は「個人的・非商業的な利用」に限定している

主な音楽ストリーミングサービスの利用規約には、個人向けのプラン(有料のプレミアムプランを含む)について、次のように書かれています。

2. 「JASRAC に使用料を払えば、Spotify を流していい」わけではない

よくある誤解に、「JASRAC(日本音楽著作権協会)や NexTone と店舗 BGM の契約を結べば、個人の Spotify や Apple Music をお店で流してもよいのでは?」というものがあります。

お店でお客さまに音楽を聴かせることは、著作権法上の「演奏(公衆への伝達)」にあたります。 市販の CD をお店で流す場合は、JASRAC などと契約して使用料を支払えば、著作権の手続きは満たせます。 しかし、Spotify や Apple Music などの配信アプリは、アプリを提供する会社との契約(利用規約)そのものが商用利用を禁じているため、著作権使用料とは別に、アプリ側の規約違反が残ってしまいます。

なお、無断で店内に BGM を流し続けたケースでは、JASRAC が全国の美容室や飲食店などを対象に一斉の民事調停を申し立てた例(2015 年〜2018 年)や、度重なる案内後も手続きを行わなかった店舗に対して利用差し止めと損害賠償を求めて提訴し、裁判所が請求を認めた例もあります。

お店や待合室で、ルールを守って音を流す 4 つの方法

  1. 店舗向けの商用 BGM サービスを使う: USEN、OTORAKU(オトラク)、モンスター・チャンネル、STORES BGM など、最初から店舗・施設での再生を前提に作られたサービスです。著作権の手続きもサービス側に含まれているため、お店側での個別の申請は要りません。
  2. 手持ちの CD + 著作権管理団体への手続き: 自分で購入した市販の CD などを流す場合は、JASRAC 等に「BGM の利用手続き」を行い、店舗面積に応じた年間の使用料(たとえば 500 ㎡までの店舗で年額 6,000 円・税別)を支払う方法があります。
  3. 店内再生が明記された音源を使う: 「店舗・施設での BGM 利用が可能」と規約にはっきり書かれた音源を購入して流す方法です(「フリー素材」の BGM を選ぶ前の確認点も参照)。
  4. 音楽ではなく、自然の環境音と景色を流す: メロディのある音楽ではなく、焚き火の爆ぜる音、波の音、雨や小川の音、鳥の声といった自然の環境音を小さく流す方法です。すでに USEN などの BGM があるお店では、画面は「無音」にして景色だけを映す使い方もできます(有線放送と環境映像の使い分け)。

keensense の場合

keensense(キーンセンス)は、この記事を書いている私たちが運営している、自然の景色と環境音をウェブのブラウザで流すサービスです。 店舗・クリニック向けには、お店や待合室で流すための商用ライセンスを用意しています。

流れている音は、曲(メロディのある音楽)ではなく、焚き火の薪が爆ぜる音、砂浜の波音、森の鳥とせせらぎ、公園の雨音などの自然の音です。 画面のボタンひとつで音を消して、景色だけを映すこともできます。

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